自室のテレビに「KDL-40V3000」を設置しています。ソニーから2007年に発売されたモデルなので2022年現在で15年前に購入したことになります。記事を書きながらもうそんなに時が経過してしまったのかと自分でも驚いてしまいました。
購入当時からほぼ毎日使っているにも関わらず、幸いなことに現在でもこれといった不具合は見受けられず、フルHDの液晶パネルを搭載しているのでゲームや動画視聴にもまだまだ耐えられます。
しかしながら近年ではHDMIポートの数が不足するという悩みが生じてきてしまいました。もともとテレビ側にはHDMIポートが2つしかありません。最初は3入力が可能なエレコムのHDMIセレクター「DH-SW31BK」で不足を補いましたが、その後さらにPlayStation 5などのゲーム機やブルーレイレコーダー、Fire TV Stickといったメディアストリーミング端末が増えたことでHDMIポートのさらなる増設が必要となりました。
そして今回は5入力が可能なHDMIセレクターを吟味した結果、ラトックシステムの「RS-HDSW51-4K」を購入しました。最初は継続してエレコム製品にしたかったのですが5入力となると製品自体が無いようで、かといって他メーカーも含めると条件を満たす製品はそれなりに候補が絞られてくるようです。
できれば海外のメーカーは避けたいなかで、たまたま知ったラトックシステムのホームページを覗いてみたところ、どうやら日本のメーカーだったようで製品の紹介もしっかりされてあったのでここなら大丈夫そうかなと印象を持ちました。もちろん本製品は4KやHDRにも対応。将来的にテレビを買い替えたあとも引き続き使えるので購入してみたというわけです。
ただ記事を書いているタイミングで知ったのですが、どうやら他メーカーからもほぼ同じ製品が販売されているようなので本製品はOEMなのかもしれません。細部に至る仕様までがまるっきり同じかは分かりませんが、おそらくラトックシステムがOEMメーカーに発注して仕入れた後に独自の製品名や型番を付けて販売している可能性があります。
早速使ってみましたので、当エントリーではラトックシステムの「RS-HDSW51-4K」を使用した感想を簡単に評価(レビュー)していきたいと思います。
サイト 「RS-HDSW51-4K」(ラトックシステム)
「RS-HDSW51-4K」レビュー
パッケージ
こちらが今回購入したラトックシステムの「RS-HDSW51-4K」になります。5入力&1出力のHDMIセレクターということで購入してみました。価格は6,600円(税別)。ラトックシステムの製品ではエントリークラスという位置付けのようです。
パッケージはとてもコンパクト。これは10数年前のことで過去に家電量販店の店員をやっていたのですが、HDMIセレクターは箱がそこそこ大きかった記憶があるんですよね。それが今では5入力でありながら、こんなにもこじんまりとしたパッケージに収まるようになったんだなぁと技術の進歩にも驚きました。
また恥ずかしながらこの会社は初めて知ったのですが、パソコンやスマートフォンの周辺機器を手掛けるメーカーで大阪に本社を構えているようです。
付属品
パッケージを開封すると、HDMIセレクター、リモコン、受光ユニット、マニュアル、ACアダプターが付属されています。
HDMIセレクター
こちらが主役のHDMIセレクターです。
本体の上面には信号が通っているポート(INPUT 1~5)を表すLEDランプのほか、手動で機器を切り替えることができるセレクトボタンが備わっています。また前側面には入力×2、出力×1のポートを搭載。個人的に出力ポートは背面にあってほしかったですね。
また各ポートのコネクタには金メッキを採用。サビに強く信号伝達に優れる利点があるそうです。
ちなみに後述しますが、HDMI機器の切り替えは付属のリモコンでも行うことができます。
こちら右側面には、リモコン受光ユニットとACアダプターを接続する端子が備わっています。
後側面には入力×3のポートが備わっています。
実際の大きさが伝わりにくそうだったので手で持ってみました。こんなにも小さな筐体に、入出力合わせて6つのHDMIポートが備わっていることが驚きです。
また基板を覆う素材にはプラスチックが使われているようですが、表面はサラサラとしていて高級感を感じさせる印象を受けました。
リモコン
こちらがリモコンです。カードのような形状で大きさもコンパクトです。
テレビのリモコンでチャンネルを切り替えるのと同じ要領で、HDMIセレクターの各端子に接続したHDMI機器を切り替えることができます。ボタンの番号はHDMIセレクターのポートの番号と連動しています。
電源はCR2025ボタン電池です。ボタン電池は購入時に付属されています。
リモコン受光ユニット
こちらはリモコンの受光ユニットです。リモコンからの赤外線を受信することでHDMI機器を切り替えることができます。
テレビの上部、スタンド、テレビ台などの見通しの良い場所に設置すると良いでしょう。付属のシールを使えば固定することもできますよ。
製品仕様
仕様ですが、4Kソースは60hz(4:4:4)、1080pソースは120hzをサポートしています。またHDRに対応しているので対応テレビであれば高画質な映像コンテンツを楽しむことが出来ます。
その他、著作権保護技術のHDCP2.2、HDCP 1.4ほか、サラウンド技術のDolby Atmos、DTS:Xにも対応しています。
使用中の様子
こちらはHDMIセレクターを実際に使用しているときの様子です。
小さな筐体に配線がビッシリ!パソコン、ゲーム機、メディアストリーミング端末が繋がっているいる状態で、現在選択されているポートがひと目で分かるように青色LEDで知らせてくれます。
本体が軽くコンパクトなため、ケーブルの接続数が増えるほどにケーブル各々の”しなり”(弾力)で本体が浮いてしまったり、思うように向きの調整が難しいのが悩ましいところです。
感想:コンパクトでありながら5入力が魅力。不満は自動切り替えがないくらい?
ここからはラトックシステムの「RS-HDSW51-4K」を使ってみた感想です。記事冒頭でもお伝えした通り、フルHDテレビに繋いで使用しているため4Kテレビでの検証はできていないことを改めてお伝えしておきます。
電源なしでも安定動作する
かれこれ1ヶ月ほど使っていますが、映像が不安定になったり途切れてしまう不具合は一度も起こっておりません。しかもこれは付属のACアダプターを使用せずにHDMIケーブルから供給された電力だけで動作させている状態でです。
ただこの理由は僕のテレビがフルHDだからかもしれません。高解像度&高フレームレート&HDRを実現できる4Kテレビになると必要な電力が増えると考えられるので、この場合はACアダプターが必要になると思われます。ちなみに4Kソースを扱うときはプレミアムタイプのハイスピードHDMIケーブルを使うことが推奨されています。
リモコンの動作はややシビア?
リモコンを使ったHDMI機器の切り替えですが、これはややシビアな印象を受けました。リモコンの赤外線ユニットを受光ユニットの方向に正しく向ける必要があるだけでなく、機器の切り替えにも数秒掛かるのでリモコンの信号が受光ユニットに正しく伝わったかの判断がしにくい場面があります。
この問題の解決法として、受光ユニットがリモコンからの信号を受信すると画面の切り替えよりも前にHDMIセレクターの青色LEDがすぐに切り替わるので、リモコンのボタンを押したタイミングで青色LEDを確認すれば機器の切り替えが出来たかの判断は直ぐにできたります。そのためリモコンを多用するのであれば、HDMIセレクター(青色LED)は目に見える場所に設置しておくと良いでしょう。
自動切り替えには非対応
また自分で買っておきながらすっかり忘れていたのですが、「RS-HDSW51-4K」はHDMI機器の自動切り替えに対応していません。以前使っていたエレコムのHDMIセレクターが自動切り替えに対応していたため当然のように対応しているものだと思っていました。今回からはわざわざリモコンを使わないといけなくなったのでこれはちょっと不便になってしまいました。
ただ、自動切り替えだと他の機器の電源が入ると映像が勝手に切り替わってしまうので、手動方式の方が良いという意見もあるようです。
PS5の動作確認済み
ちなみに本製品の公式サイトにも動作確認済みとの記載がありますが、PlayStation 5の接続も問題なく出来ていることを確認しています。
またゲーム機とテレビの間にHDMIセレクターを挟むと遅延が気になるところですが、ゲーム体験を損なうような体感できる遅延は感じられませんでした。
まとめ
5入力のHDMIポートを備えつつ、4K、HDR、HDCP2.2/1.4、Dolby Atmos、DTS:Xに対応しているラトックシステムの「RS-HDSW51-4K」。
最近はHDMI機器の数が多くなったことで、より多くの機器が接続できるHDMIセレクターをお探しの方も多いのではないでしょうか。僕が本製品で最も魅力に感じているのが本体サイズで、テレビの周囲に設置している機器が多くても本体がコンパクトなのでスペースを占有しにくいのが素晴らしいと感じています。
現状これといった不具合も起きていないので、おすすめのHDMIセレクターとして提案させていただきたいと思います。