PlayStation Plusの会員向けに2018年8月に配信されたフリープレイ提供タイトル、PlayStation 4ソフト「クロバラノワルキューレ」をプレイしました。本作は2016年7月にコンパイルハートから発売されたゲームです。
もともとタイトル名こそ知っていたものの、正直、最初はあまり期待はしていなくて、事前にちょっとだけゲーム画面を覗いてみると戦闘システムが面白そうに感じつつ、PSチャレンジの対象ソフトだったことからプレイしてみたのですが、いざやり始めてみると粗が目立つ部分があるものの、爽快感のある戦闘だったり、ストーリー展開が思いのほか気になってしまったので、ちょっと時間はかかってしまいましたが先日ようやくクリアすることができました。
エンディングはあっさりとした内容だったので、おそらくトゥルーエンドではないのでしょう…。狙っていた娘とのエンディングでなかったのがちょっと悔しかったのですが、ゲームを一度クリアしたことでクロバラノワルキューレがどういったゲームなのかが分かったので、感想(評価)を書いておきたいと思います。
ネタバレになるような要素も一部で含まれていますので、未プレイの方はご注意下さい。
クロバラノワルキューレとは?(あらすじ)
PS4®『クロバラノワルキューレ』がついに発売! その魅力を、電撃PlayStation編集部がプレイインプレッションとあわせて総まとめ!! https://t.co/7ed9FpuvNN #PS4 #クロバラノワルキューレ pic.twitter.com/NauyYMogkS
— プレイステーション公式 (@PlayStation_jp) 2016年7月21日
隕石に付着していた未知のウィルスよって地球にもたらされた「キメラウィルス」。キメラウィルスに感染した人々はその姿をモンスターへ変貌させ、理性をも失った「キメラ」になってしまう。
キメラによる地球への侵略を阻止するべく結成された「ワルキューレ隊」と、そのリーダー「白峰アサヒ」を筆頭に、キメラによる支配を推進する悪の組織「クオ・ヴァディス」との戦いが描かれるロールプレイングゲームです。
ゲームに魅力を感じたところ
爽快感のある戦闘システム
まず第一に、爽快感のある敵とのバトルがほんとに良かった!複数の武器を組み合わせてコンボを考えたり、コンボが発動したときの敵への切りつけやライフル銃の効果音がリズミカルで心地よく、そして敵への集中砲火でHPがドカドカと減っていくさまに爽快感を感じられました。
加えてオートバトルができたり、必殺技の演出をカットできたりもするので、大して強くない敵であれば戦闘をサクサクと進められることが好印象でしたね。
この辺が分かってくると、「あれ?このゲーム意外と面白いんじゃない?」と思うようになてきたのです。
ストーリー
ストーリーを進めていく過程で、ワルキューレ隊の中に「クオ・ヴァディスと繋がる裏切り者がいるかも知れない」という疑惑が生じてきてから、ゲームが一気に面白くなりました。
キメラウィルスは男性への感染力が高いため(リーダーは男性ですが)、ワルキューレ隊は女性中心で結成されていることが特徴になります。
このメンバーの中に、見かけ普通の人間だけど既にキメラ化している人物がいて、敵との繋がりを持っている人物がいることが判明。「面談」というシステムがあって、ワルキューレ隊の一人ひとりと話をして、発言の矛盾点を洗い出して誰が裏切り者なのかを推理する機会が数回あるのですが、これが難しすぎて誰がキメラなのか全く分からない(笑)
クライマックスになるとキメラ化した人物が誰なのか判明するのですが、気になりすぎて途中で止めるわけにも行かず。それと真の黒幕(ラスボス)がまさかの人物だったりと、クライマックスになると明かされる衝撃の展開に、開いた口が塞がらないくらいの面白さがありました。
クリア後に知ったのですが、この裏切り者はプレイする度に毎回変化するようです。固定ではないんですね。
柊ユエがお気に入り
ワルキューレ隊のメンバーの1人「柊ユエ」が僕のお気に入りでした。
軍人出身ゆえに真面目で忠誠心が高く表情も硬いのですが、時折見せる可愛らしい表情とマスコットを集めるのが趣味という一面に一目惚れ。金髪ポニーテールで猫目なルックスが好みでした。お気に入りのキャラクターがいると、ゲームへの熱も盛り上がりますねー。
クロバラノワルキューレには好感度のシステムがあって(あるのかな?)、上手に上げることで好みのヒロインとのエンディングを迎えられるみたいですが、残念ながら初回のプレイでは柊ユエとのエンディングを迎えられませんでした…。
1周目はネタバレを避けるためにネット上の情報は極力見ないようにしていたのですが、ゲーム内でまだ見ていない柊ユエのCGが偶々目に入っちゃったんですよね。2周目はどうしようか迷っているのですが、いずれ機会があれば今度は攻略を見ながら柊ユエとのエンディングを狙ってみようと思います。
人格が変わる隊員たち
ワルキューレ隊が使用する対キメラ兵器「T・C・S」には、ワルキューレと呼ばされるシステムが埋め込まれており、負担の大きいワルキューレシステムを継続的に使用を続けることで、時にキメラウィルスに感染したときと似た症状が現れます。
このときに人格分裂を引き起こすのですが、普段とは正反対の彼女たちの言動に最初はビックリでした。優しかったあの娘にきつい言葉を言われたり…。あっ、でも普段はクールな柊ユエが弱気な女の子になってしまうのは、なんだか唆られるものがありましたね(笑)
気になるところ
グラフィック
ゲームを開始してすぐに3Dグラフィックのクオリティの低さが気になりました。
ワルキューレ隊のキャラクターモデルはまだいいものの、フィールドだったりキメラについては、PlayStation 2並の水準なんじゃないかと思ってしまう程でした。昨今の高水準なグラフィックに慣れてしまった後だと余計にキツイですね。
フィールドの視点
フィールドの移動においてキメラが出没するエリアに移動すると、何故か自動的に真上からキャラクターを見下ろすような視点に切り替わってしまい、キャラクターが米粒のように小さくなってしまいます。
この際にズームインができるのですが、真上からの視点だと木々が生い茂っている場所でのキメラやアイテム、キャラクターの位置が分かりづらくなることが難点でした。
エンカウント
フィールドやダンジョンでの移動において、たとえ格下のキメラであっても、しつこく追い回されるのがストレスでした。せめて格下のキメラには追いかけられないようにしてもらいたかったところです。
それとキメラの背後を狙ってエンカウントを仕掛けようとしたときに、どの辺までキメラに近づけばエンカウントできるのか、その敷居というか境界線みたいなものがキメラの種類よって分かりづらいことがあり、せっかく背後から近寄ったのに結果的に先制攻撃が仕掛けられないことが多々ありました。
何かとお金がかかる
このゲームをプレイしていると何かとお金不足に陥ることが多いです。
アイテムを購入したり、武器を強化するだけでも目一杯になることが多いのに、戦闘によってダメージを受けた衣装の状態を直したり、衣装を破けにくくするために衣装のレベルを上げる必要があるのですが、これにも当然お金がかかります。
ましてや衣装のレベルを1つ上げるだけでも、ビックリするくらいの多額のお金が必要になる始末。なので、お金に余裕が無いときは衣装が破けてもそれを直したりせず、裸のまま(下着は付けている)でいることが多かったですね。
裸でいると防御力が下り、被ダメージが多くなるので、重要なボス戦でのみ衣装を直してからアタックしていました。
確か、戦闘終了後に敵から得られるお金が増える陣形があったので、どうしてもお金が足りない場合は陣形を変えてみると良いでしょう。
クロバラノワルキューレをプレイするには
クロバラノワルキューレは、PlayStation 4(パッケージ/ダウンロード)と、クラウドゲーミングのPlayStation Now、そしてPCプラットフォームのSteamでプレイすることができます。
感想まとめ
個人的にPlayStation Plusのフリープレイとして提供されていなかったら、この先きっとプレイすることはなかったであろう本作。
粗は目立つものの、爽快感のある戦闘や気になるストーリー展開、好きなヒロインなどハマれる要素があったため、結果的に最後までプレイすることができました。
それでも決して万人受けするようなゲームではないと思うので、気になる人向けに体験版が用意されていると良かったんですけどね。
個人的にこのゲームのセールスポイントは、爽快感のある戦闘と推理要素のあるストーリーにあると感じたので、そういった点に魅力を感じられる方にクロバラノワルキューレはおすすめしたいゲームかなと思います。