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PS Vita「さかあがりハリケーン Portable」の感想。学園祭の時期(秋)におすすめのADV

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しばらく前の事ですが、PlayStation Storeのセールで安くなっていた「さかあがりハリケーン Portable」というアドベンチャーゲームをダウンロードで購入しました。本作は2016年10月にエンターグラムから発売されたPlayStation Vitaソフトです。

恐らく、パソコン版のアダルトゲームが原作なのだろうと理解していたものの、どういったお話なのか内容はよく調べもせず、単にアドベンチャーゲームで遊んでみたいという衝動と、好みなキャラクターが登場していることに釣られて購入していたのですが、買ったはいいもののそれで満足してしまい(僕の悪い癖)、つい最近まで放置していたのですが、ちょっと前にプレイを開始して先日クリアすることができました。

とりあえず2周しましたが、初回はゲームに登場するヒロインの中から「綺羅凛」と、そして2周目は「大澤柚」とのエンディングを迎えることができました。なかでも綺羅凛は原作には登場しない家庭用版のオリジナルキャラクターのようで、そのルックスや唄を歌うことが好きなことから、「けいおん!」で言うと「中野梓」(あずにゃん)を連想される年下の女の子です。

2周プレイして分かったことは、どうやら主人公の「学園祭を実行する」という目標は同じであるものの、道中に設けられたルートの選択によって、学園祭を開催するに至るまでの過程やヒロインとの恋模様でストーリーが枝分かれするなど、ifのお話が楽しめるように幅を持たせていることが分かりました。

ということで、さかあがりハリケーンをプレイした感想(評価)を書いていきたいと思います。ネタバレ要素を含む可能性がありますので、未プレイの方はご注意下さい。

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さかあがりハリケーン Portableはどんなゲーム?(あらすじ)


数々の問題行動を起こすことから、戯叡山学園を退学処分にされた本作の主人公「皆川巧」。幼なじみの「守永ゆかり」が生徒会長を務める武月学園に編入するもクラス委員長に抜擢され、より良いクラスにするために生徒の意見を募る「目安箱」を設置する。

最初の頃は掃除や片づけなどの依頼を解決する程度だったが、ある日そこに投書された「この場所を楽しくしてほしい」というメッセージをきっかけに、学園祭を実行しようと計画を立てる。武月学園は進学校であるがゆえ、行事を極力行わないことが学校の基本方針であり、これまでも学園祭が実行されたことは一度もなかった。

そんな学校を楽しくしようと、持ち前の行動力で周囲をハリケーンのように巻き込みながら、目の前に立ちはだかる様々な困難を皆川巧ならではのアイディアで克服し、周囲の人々の協力を得て、歓喜したり時には挫折をも経験しながら学園祭の開催にこぎつけるお話です。

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ゲームの魅力(評価)

真っ直ぐな主人公の性格

ゲームのプロローグの段階で皆川巧が問題児であること分かり、編入した武月学園でもどんな悪事を働くのか心配していたのですが、クラス委員長ではいい仕事をしているし、周りの友達にも思いやりがあって優しいし、学園祭を実行しようと努力している姿を見て主人公に対する見方がガラリと変わりました。破天荒な一面はあるものの、根はすごく良い人物です。

個性豊かな学園祭実行メンバーたち

皆川巧を取り巻くメンバーたちはどれも個性的な人物ばかり。学園祭実行メンバーも皆がアイディアを出しあって協力してくれます。

ナンバープレートを解くのが好きでクールな性格の「深咲涼」、内気な性格で緊張すると言葉が噛み噛みになってしまう「大澤柚」、匠が大好きでわざわざ他校から転校してきた「楠ハル」、そして匠とは旧友の中で悪友でもありおバカキャラ担当の「綺羅泰徳」。

なかでも綺羅泰徳は、常にナンパだけを考えていて周りのメンバーにも叩かれてしまう可愛そうな人物ですが、匠以上にいつも元気でコミカルなキャラクター性がすごく好きでした。(まさにこのゲームのマスコットキャラクターw)

友達に一人いると絶対に面白いし、台風としては弱めかもしれないけど、案外、綺羅泰徳が主人公でもこのゲームは成り立つような気がしなくもないし、そんなお話も見てみたいと思いました(笑)

恋愛

学園祭を実行する過程で、ゲームに登場する各ヒロインたちとの恋愛を楽しむことができます。

ヒロインには何しか知らの悩みがあり、それを皆川巧のアイディアや彼女自身の頑張りで克服して、最後は笑顔で恋人関係になるパターンです。

ここの文章は大澤柚とのエンディングを迎えた直後で、その余韻が残っているなかで書いているのですが、念願叶って匠と恋人関係になれた彼女の、親友(楠ハル)への心配りと内気な性格を克服しようとする姿には感動させられました(泣)

舞台は聖蹟桜ヶ丘

さかあがりハリケーンは、東京都多摩市の聖蹟桜ヶ丘を舞台にしているようです。僕はこの地域には疎いのですが、ゲームに登場する一部のシーンがリアルにも実在しています。「さかあがりハリケーン 聖地」などのクエリで検索してみると、該当する記事が多数見つかりますよ。そう言えば、スタジオジブリのアニメ映画「耳をすませば」の舞台も丁度この辺りですよね。

最も有名なのは、武月学園へと続く長い坂の石段でしょうか。Googleストリートビューで探してみるとそれらしき石段を発見。ハリケーンのような皆川巧が毎朝この石段を登って学校に通う設定なので、さかあがりハリケーンというタイトルの由来は恐らくこの石段から来ているのではないでしょうか(笑)

それにしても、ゲーム内に登場する場所がリアルにも実在しているのを見ると、そこに行けばさかあがりハリケーンの誰かに会えるような気がして、なんだか不思議でちょっと切ない気持ちになりますね。

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さかあがりハリケーン Portableをプレイするには

PlayStation Vitaでパッケージとダウンロードが販売されています。Vita TVにも対応しているので、Vita TVをお持ちであればテレビの大きな画面でプレイすることもできます。

ダウンロードで購入する場合、メモリーカードに必要な空き容量は約1.29GBです。体験版も配信されているので、気になる方はまずは体験版からプレイしてみてはいかがでしょうか。

感想まとめ:学園祭の時期(秋)におすすめのADV

以上、PlayStation Vitaソフト「さかあがりハリケーン Portable」をプレイしてみた感想(評価)でした。

個人的にアドベンチャーというジャンルはこれまであまり手を出してこなかったのですが、本を読むようにゆったりとプレイできてこういうのも悪くないですね。基本的にテキストを読み進めていくだけだし、ボリュームは結構あるものの疲れたら好きなタイミングでセーブできるし、道中気になるような点もありませんでした。

このゲームのモットーは「何度振り返っても、何度でも元気になる。」とのことですが、まさしくその通りだと思います。周回したり繰り返しプレイするごとに、プレイヤーも含めて皆が元気になれるお話が用意されています。

学園祭実行メンバーたちが1つの目標に向かって一致団結する姿は青春そのもの。僕もこんな青春を送ってみたかったなと思いつつ、ゲームをプレイしていると彼らの側にいられるような気がして、普段とは違う非日常感を味わえてみたり。これがアドベンチャーゲームの醍醐味と感じつつ、個人的にはアニメ化されてもきっと面白かったんじゃないかと思います。

また、丁度この記事を投稿する時期(秋)は学園祭のシーズンでもあります。実はとあるスマホゲームのキャラクターの発言で気付かされ、なんてタイムリーなんだろうと驚かされたばかりでした(笑)

ゲームでお話が描かれるのは初夏~秋あたり。公開されているゲーム画面などを見ると分かるのですが、皆が夏服を着ているシーンが多いのは、このゲームが学園祭を実行するまでの過程が重点的に描かれているためです。学園祭になると衣替えをして冬服を着用しますが、エンディングに近いので冬服を着用したイベントシーンは少なくなります。

さかあがりハリケーンは、現代の学園を舞台にした元気になれるアドベンチャーゲームをお探しの方にはもちろん、初夏~秋の季節を感じられるアドベンチャーゲームをお探しの方にもおすすめしたいタイトルです。