僕は今、ソニーのAndroidスマートフォン「Xperia XZ1 Compact」(SO-02K)を使っています。2017年の秋冬モデルとしてドコモから発売された機種ですが、購入したのは2019年の春頃のこと。この記事を書いている段階で約2年半は使用したことになるのですが、最近になってバッテリーの持ちがほんの少し悪くなってきたように感じるようになりました。
バッテリーは消耗品なので品質の劣化は避けることができませんが、どうやらXperia XZ1の仕様では2年使ってもバッテリーが劣化しにくい技術が使われているとのこと。このことからバッテリーの持ち具合に普段と異なる違和感を抱いた原因は、その恩恵が薄れてきたことなのかもしれません。
充電について、これまでモバイルバッテリーは所持してなかったので充電は自宅でしていましたが、今回の件で不安に駆られてしまったことや、バッテリー残量を気にして操作を避けたりすることもあったりとストイックな使い方をしたこともあるので、外出先でも気軽に充電できるようにモバイルバッテリーを持ってもいいかなと思うようになりました。
実際のところ、何年か前に買っておきながら全く使っていなかったドコモの「ポケットチャージャー 02」があるのですが、どうせだったらUSB Type-Cや急速充電が使えて新しいテクノロジーが導入されているものがいいなと考えたことで、この機会に新規に購入することになりました。
製品選びですが、モバイルバッテリーの知識がほとんど無いに等しい僕でも、Anker(アンカー)の製品に人気が集まっていることは知っていました。Amazonでしばらく吟味した結果、今回はAnkerの「PowerCore 10000 PD Redux 25W」を購入することにしました。選んだ理由はUSB Type-Cや急速充電はもちろん、10000mAhの大容量、携帯しやすそうなデザインに加えて、新しく発売されたばかりの新製品だったことが決め手となりました。
しばしの間使ってみたので、レビューがてら気付いた点や感想などを簡単に書いていきたいと思います。
「PowerCore 10000 PD Redux 25W」の付属品、外観、機能の紹介
パッケージ
購入したAnkerのモバイルバッテリー「PowerCore 10000 PD Redux 25W」が届きました。
画像では伝わりにくいですが、自分が思っていた以上にコンパクトなパッケージに驚き。もちろん携帯することになるので小さいに越したことはないですけどね。
“25W”の記述がない?
こちらはパッケージの裏側になります。
ここを見て、ふと記述された製品名に違和感を覚えました。僕が買ったのは製品名の末尾に”25W”が付いているものだったはずなのに、なぜかそれが書かれてないのです。Ankerからは25Wの出力に対応していない「PowerCore 10000 PD Redux」という製品もラインナップされているので、それが間違えて届いてしまったのかもしれません。
しかしこの疑問はすぐに解決しました。Amazonの商品ページにこの記述で問題ないことが注意書きとして掲載してありました。気付かない人も多いでしょうけど不安に駆られるのでこれは改善してほしいですよね。
付属品
付属品としてモバイルバッテリー、USBケーブル、携帯用ポーチ、取扱説明書のほか、後から気づいたので画像には写っていませんがストラップが付属されています。充電&給電に使えるUSBケーブル、収納に役立つポーチがあらかじめ付属されているのは嬉しいですね。
なお、iPhoneでの使用にあたりLightningケーブルは付属されていないので別途用意する必要があります。
スペック
主なスペックとして10000mahの大容量バッテリーを搭載。僕のXperiaは2700mhaなので3回は満充電できそうです。
そして最大25Wの「USB PD」(Power Delivery)により同規格に対応したスマートフォンへの高速充電が可能となっています。またUSB PDのオプション規格「PPS」(Programmable Power Supply)にも対応し、同規格に対応した機器への高速充電も可能となっているようです。
デザインを眺めてみると、角が丸く加工されていたりマットな質感(上面のみサラサラとした加工が施されている)に仕上げてあったり丸いボタンがあったりと、親しみやすい雰囲気を感じ取ることができます。サイズは約107×52×27mmとのこと。
軽量小型で手に持ちやすいデザイン
バッテリーを手に持ってみました。小型で角のない長方形の形状なので、手にフィットする持ちやすいデザインをしています。
重さは約194g。これに近い重さのものがないかと冷蔵庫にある缶コーヒーを見たら185gだったので、缶コーヒー1本分と考えれば軽いものではないでしょうか。鞄の中に入れても嵩張りにくいですよ。
充電ランプ
本体上面にはバッテリー残量を確認できる丸いボタンが付いています。
ボタンを押すと点灯する青色ランプ(LED)の数で、バッテリー残量を確認することが可能。1つ点灯時は0%~25%、2つ点灯時は25%~50%、3つ点灯時は50%~75%、4つ点灯時は75%~100%といった見方になっています。画像は満充電の状態です。
低電流モードでイヤホンなどの充電にも対応
またイヤホンなどの小型機器(ウェアラブルデバイス)への充電に最適な低電流モードが搭載されています。
ボタンを2回押すとランプの一部が緑色に点灯し、低電流モードへと移行します。↑画像だと左側のランプのみ緑色に点灯していますね。
個人的に知らなかったのですが、イヤホンやスマートウォッチなどのウェアラブル端末への充電にモバイルバッテリーは適さない場合があることを知りました。最近だと急速充電に対応しているものが多いですが、それに伴う高出力化の影響でイヤホンなどの低電力な機器への充電が上手くいかないことがあるようです。
そういった機器への充電にも本機の低電流モードを活用することで、正常な充電が可能になると思われます。
USB「Type-A」&「Type-C」ポートを搭載
側面には、USB Type-A(左側)とType-C(右側)のポートが備わっています。
いずれのポートからでもスマートフォンやタブレット端末への充電は可能ですが、本バッテリーへの充電はType-Cポートのみ対応しています。
また各ポートの上に刻印されている「IQ」ですが、これは「Power IQ」というAnker独自の充電技術を意味しており、ポートに接続された端末を分析して最適な充電を行ってくれる技術なんだそうです。
ちなみに本製品の製品名にも冠されている最大25Wの出力ですが、これはType-Cポートで充電したときのみ発揮可能。2つのポートを同時に利用したときは最大で15Wの出力ができるようです。
USBケーブル
こちらは付属のUSB Type-Cケーブルになります。
よく見ると片方のコネクタの付け根付近からType-Aのコネクタが二股でくっついています。見たことない変なケーブルと思うかもしれません。
実はこれ、ケーブル内部で直接的な配線の繋がりはなく、単にUSB Type-Aの変換アダプタが付いているだけなんです。これを使うとこんな感じにType-CからType-Aに端子を変換することができます。
邪魔であればハサミなどでカットしてしまうのもありかもしれません。
感想:充電速度・携帯性・信頼製でおすすめの1品
充電方法はとっても簡単。付属のUSBケーブルを使ってモバイルバッテリーとスマートフォンを繋ぐだけで自動的に充電が始まります。難しい操作は一切ありません。これまでは自宅でスマートフォンの充電をしていましたが、コンセントがなくても場所にとらわれず任意のタイミングで充電できるのがいいですね。
発熱についてですが、意外にも充電中そして給電中もモバイルバッテリーからの発熱はありませんでした。ほんのり熱さを感じるのではなくて手で触っても熱が一切感じられないレベルです(環境による差はあるかもしれません)。急速充電を謳っているので流れる電流量が多く、使用中はそれなりに熱はあるんだろうなと予想していましたが、熱くならないということは安全性も高まりますし、製品の長寿命化にも期待できるのではないかと思われます。
充電時間の違いについても調べてみました。僕はこれまでドコモの「ACアダプター07」を使って「Xperia XZ1 Compact」(SO-02K)を充電していました。Xperia XZ1の内蔵バッテリーは2700mAhですが、満充電にはどれくらいの時間がかかるのでしょうか。
せっかくの機会なのでXperia XZ1のバッテリー残量が0%の状態から100%になるまでの時間を計測してみた結果、「ACアダプター 07」だと3時間かかりました。
今回購入したAnkerの「PowerCore 10000 PD Redux 25W」だとどうでしょうか。USB-Type-Cポートを使いテストしてみた結果、100%になるまで2時間30分かかりました。テスターがないので実際の電流や電圧の測定はできませんが、この結果からAnkerの方が30分ほど早く充電できることが分かりました。
モバイルバッテリーが欲しいけど数がありすぎてどれを選んだらいいか分からない。なるべく早く充電できて鞄に入れても嵩張らない携帯性。また発火や爆発などの不安が付き纏なかで高い信頼を得ている製品を選びたい。こういった考えを持っているのであれば、当記事でご紹介したAnkerの「PowerCore 10000 PD Redux 25W」は、おすすめできるモバイルバッテリーとして提案できるのではないかと思われます。