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元家電量販店店員が教える値引き交渉と安く買うコツ

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昔の話になりますが、僕は家電の販売スタッフとして家電量販店で働いていた時期がありました。担当エリアは黒物家電で、パソコン、プリンター、テレビ、レコーダー、デジカメ、ステレオ、電話、電子書籍などの販売を主に行っていました。

そしてこれらの商品の販売を行うときには、ほぼ必ずと言っていいほど店員が接客に付いていました。高額商品なので購入前に何かしらの質問をしてくることが多かったり、盗難防止のために商品がバックヤードに保管されているので、お客さんが商品をレジに直接持っていけなかったり。また高額商品ゆえにお客さんから値引き交渉を迫られることがあるためです。

正直、値引き交渉をしてくる方は多かったですね。額が額だけに1円でも安く抑えたい気持ちはあると思いますし、お店でも値引き交渉は受け付けていたのでこれ自体は全く自然なものでした。

値引き交渉が恥ずかしい方もいるかと思いますが、店員の殆どは日常的なものとして慣れているので抵抗は殆ど無いでしょう(少なくとも僕はそうでした)。もちろん商品によっては値引きをお断りする場合もありますが、高額家電を購入する際には勇気を振り絞ってひと声掛けてみて下さいね。

なかには「これください。」の一言だけで、高額家電を買っていく方もいました。売り場に掲載されているプライスでも定価より安くなっていたり、競合他社を意識した価格になっていたりはしますが、高額商品の値引き交渉をしない方は珍しいパターンです。もしかすると「ちょっと安くできませんか?」の一言で価格を下げてくれるかもしれません。

当エントリーでは、実戦で役立つ値引き術をいくつか書いていきたいと思います。新築、引っ越し、一人暮らしなど、まとめ買いにももちろん有効です。

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まとめ買いに有効な値引きのコツ

ここでは高額家電をお得に購入するための交渉術を紹介していきます。これは高額家電のまとめ買いの際に特に有効です。なお、これからお話するのは、複数のお店(競合他社)を回ることになる可能性があります。

まずは実際に購入したい商品がお店に取り扱いがあるのか、商品の型番を一字一句確認しておきます。これは一見同じ商品に見えても、店舗独自のオリジナルモデルだったりすることがあるためです。黒物家電ではパソコンにオリジナルモデルが多いです。オリジナルモデルの場合は競合他社で取り扱いがないため、値引き交渉には基本取り合ってもらえません。

次に、購入したい商品の見積もりを店員さんに出してもらいましょう。このときに価格次第では買う気があることをアピールしておくと安い金額を提示してくれるかもしれません。

このような感じで周辺近所にある家電量販店に足を運び、同一商品の見積もりをいくつか貰って下さい。

そして最後に、最も安い価格を出してくれたお店の見積もりを競合他社に提示して、最後の値引き交渉を行います。見積もりがあると無いのとでは大違いで、店員さんはその価格を下回るように努力をしてくれるはずです。

家電量販店の店員として現場に立ち様々な経験を積みましたが、お客さんが家電を最も安く購入していくパターンは、ほぼこの「競合価格をチラつかせる」でした。言われなくても知ってるよという方も多いでしょうが、実際に家電を一番安く買う方法はこれです。

注意することとして、同じお店を何度も行き来して値引き交渉をするのは止めましょう。価格が安くなる可能性はありますが店員だって人間です。なかなか決めてくれないお客さんには正直うんざりしてしまうし、最悪インカムで情報共有されてしまうこともあります。限度がありますので値引き交渉のやり過ぎは禁物です。

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価格比較サイトの提示はなるべく控える

お客さんの中には、価格比較サイトに掲載されている最安値を引き合いに値引き交渉をしてくる方もいらっしゃいました。価格比較サイトに掲載される上位のお店ってすごく安いんですよね。

これは僕がお店にいたときの話ですが、価格比較サイトを提示された値引き交渉は一時期お断りをしていました。その理由はその価格に対抗することが難しかったからです。

ただいきなり断ってしまうと形式上好ましくないので、とりあえずは話を聞いてみるという形にはなったのですが、やはり価格比較サイトに対抗するのは難しかったというのが正直なところでした。

当時の仕事仲間から聞いた話によると、家電量販店だと人件費、光熱費、配達費など色々と経費が掛かるので、その分だけどうしても価格が高くなってしまうとのことでした。

実際のところ価格比較サイトではなく、前項で紹介したように競合店の価格を提示して頂いたほうが、結果的に良いご案内ができることが多かったですね。

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お客さんが少ないときは狙い目かも?

僕がいたお店では毎週土曜日にチラシを入れていたので、土曜日になると大抵の商品が安くなりました。金曜日の閉店後にプライスの張替え作業を行うので、翌日には多くの商品が前日よりも値下げされている状態になっています。

なかには土日限定プライスなんてのもあったりして、値引き額が大幅に増えることもありました。

「じゃあ週末に買えばお得なの?」と言われると、それに答えるには正直難しいものがあります。僕がいたお店では平日になるとお客さんが少なく、加えて雨、風、雪などで天気が悪くなるとお客さんよりも店員の人数の方が多くなることもあり、このような時はお店の売上を伸ばすためにも、「多少強引な値引きをしてもいいよ。」と店長から声を掛けられることもありました。

こういうときにお客さんに提示できるプライスって、かなり安かったりするんですよね。

知り合いに店員はいませんか?

家族も含めて知り合いに家電量販店に勤める人はいませんか?

もしいれば値引きをお願いしてみましょう。知らない店員さんにお願いするよりも、きっと値引き額を大きくしてくれるはずです。

これは思い出話ですが、僕が売り場に立っていると「こんにちは!〇〇です!」と声を掛けられることがありました。でも僕はその人のことを全く知らないんですよね。どうやらうちの婆ちゃんが僕が家電量販店で働いていることを周囲に言いふらしていたみたいで、知り合いを名乗る顔の知らない人物に声を掛けられることがありました。ときには知り合いの知り合いを名乗る人物が訪ねてくることがあったりと正直凄かったですね…(^_^;)

でもそうやってお店に来てくれるのはやっぱり嬉しかったし、値引きもちょっと多めにサービスしてしまうものです。

配送・設置を依頼しない

テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンといった大型家電を購入すると、配送・設置は基本的にお店側にお願いすることがほとんどですが、自分で持ち帰り設置することで、本来なら配送業者さんに依頼する時に掛かる、配送・設置相当のコストを値引きできる可能性があります。

配送料無料を謳う大型家電には、配送・設置にかかる人件費などのコストも当然含まれているわけです。

テレビは自分が乗ってきた乗用車の空きスペースがあれば持ち帰ることはできるだろうし、エアコンも自分で取り付けるからと、自ら持ち帰っていった力技を披露したお客さんもいました。さすがに冷蔵庫や洗濯機を持ち帰るお客さんは見たことはないですけどね。

偶にこういうお願いをしてくるお客さんがいたのは知っていたので、珍しいパターンゆえに店員にはあまりいい顔をされないかもしれませんが、自分で持ち帰り、設置する意志があれば、交渉してみる価値はあると思います。

ただ、この値引き交渉はすべての方におすすめできません。やはり、大型家電を無理に持ち帰ることで破損のリスクを伴うこと、配送・設置はプロの方にお願いしたほうが安心できること、梱包に使われていたダンボールやビニール袋、発泡スチロールなどのゴミ類も業者さんがキレイに持ち帰ってくれるからです。

追記:持ち帰りがお店を助けることも?

家電量販店で働いていた頃を思い出していたのですが、今思い返してみると、この「配送・設置を依頼しない」ということに対して、「もっと積極的に持ち帰りを推奨していても良かったんじゃないか。」という考えが生じたので、追記で書いてみたいと思います。

僕のいたお店では経営状況があまり芳しくなかったため、配送設置無料を謳う主にテレビ限定で、それまでは専門の業者さんに依頼していた配送・設置を、途中から自分たちで行うようになりました。

地デジへの移行とか家電エコポイントとかで賑わっていた時代だったので、毎日何件かのテレビの配達を自分たちで行いました。通常は1人で行いますが、40型位のサイズを超えた場合は倉庫の人にも手伝ってもらいました。

ギリギリの人数でお店の営業を続ける中で、毎日1人は外回りに出かけるわけですが、僕は下っ端だったのでその機会も当然多くなります。売り場に立つ時間が減ることで自分個人の売上げは下がるし、担当売り場のメンテナンスは儘ならない、メンテナンスよりも売上を優先しないといけないし、残業もしてはいけないしで案外好き勝手にやらせてくれたのでやり甲斐はあったのですが、時間がなさすぎて自分のやりたいことが何もできない状況でした。

もともと人がいない状況だったのでキツかったことには変わりないのですが、もしテレビの持ち帰りをお客さんに対してアピールできていれば、配達件数も減って売り場にいられる時間がもっと増えたのになぁと今になって思いますね。

今は特に郊外にある家電量販店はどこも苦境に立たされている状況だと思うので、案外自分たちで配達に行っているところも多いのではないでしょうか?そういったお店こそ、持ち帰りは本当に助かるんじゃないかと思います。

ドン・キホーテやGEOなどで、ジェネリック家電と呼ばれる50型前後の格安テレビが取り扱われたことが話題になりましたが、あれも基本的に店頭で購入したら自分で持ち帰って設置するみたいですね。さすがに協力者が必要だと思いますが、あれだけ大きなサイズを持ち帰れるなんて正直スゴイと思います。

光回線に加入する

僕が家電量販店にいた頃の話ですが、家電量販店でインターネットの光回線に加入すると、契約したプランによって、その家電量販店が発行しているポイントカードへの2~3万円分のポイント付与や、それ相当の値引きをすることができました。

お店にはNTTのOCNプロバイダーの契約カウンターが設置されていて、専門のスタッフの方が常駐していたのです。

光回線をまだ敷設されてない方はもちろん、新居への入居、引っ越し、一人暮らしを始める方はインターネット回線を新規に敷設される方も多いと思われるので、家電量販店でまとめ買いの際にはインターネット回線の契約も同時に済ませてみてはいかがでしょうか。

たしか、光回線の契約時に付帯サービス(ウイルス駆除、ひかりTVなど)も契約すると、値引き額を増やすことができたと記憶しています。ただ、付帯サービスもタダではないですから、その分の利用料金が増えてしまうので気を付けましょう。

スタッフも仕事でやっているので付帯サービスは当然勧めてきますが、契約者はそれが本当に必要かどうか見極める必要があります。スタッフがお客さんに説明をしているときに、僕もその側で一緒に話を聞くことが多かったのですが、実際のところ付帯サービスに加入するお客さんは少なかったですね。

インターネットの契約はごちゃごちゃして分かりにくかったりするので、このキャンペーンを利用する際にはスタッフの説明をよく聞いてください。そして自分にピッタリのプランを選ぶようにしましょう。

ちなみに、インターネットの契約となると、じっくりと話を聞いて納得した上での契約になるので、契約に必要な時間だけでも最低30分は見積もっておいたほうがベストです。家電の購入を含めると結構な時間が掛かることが予想されるので、家電の購入とインターネットの契約を同時に済ませる場合は、時間に余裕のあるときに店頭に足を運ぶと良いでしょう。

まとめ

以上、元家電量販店店員が教える値引き交渉のコツでした。

せっかく高い買い物をするわけですから値引き交渉の際にはマナーを守り、そしてお客さんも店員さんも気持ち良く取り引きができて、お互いにWin-Winの関係になれれば最高だと思います。

僕もお客さんとスムーズな取り引きが出来たときには、とても満足した気持ちになりました。家電量販店はもう何年も前に辞めてしまいましたが、高額家電が売れたときの達成感や充実感は今思い返すととても懐かしく、我武者羅に頑張っていた当時の自分を思い出させてくれます。