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ドコモ「ギガプラン上限設定オプション」の上限に達するとどうなるのか検証してみた

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僕はドコモのスマートフォンを持っていて、契約プランに使用したデータ通信量に応じて段階的に料金が上がる「ギガライト」を契約しています。なんとか工夫をしながら毎月のデータ通信量を1GB以内に抑えることで料金を安価に抑えているのですが、油断していると次のステップに移行しそうになってしまうこともありました。

心理的に負担のかかるこの呪縛からなんとか解放されたいと内心思っていたところ、ドコモから「ギガプラン上限設定オプション」なる新しいサービスが発表されました。これは「5Gギガライト」またはギガライトのステップ1(1GBのデータ通信量)の上限に達しても次のステップに移行しなくなるサービスです。

ahamoも気になりますが、正直20GBも使わないし僕の場合だと各割引が適用されるギガライトの方が安く抑えられるのです。

反面、上限に達すると通信速度が128kbpsに制限されてしまうものの、使い過ぎを心配することなく料金を安価に抑えられるメリットの方が大きいと感じられたので、試しに本サービスに申し込んでみることにしました。

ドコモ「ギガプラン上限設定オプション」に申し込んでみた。メリットとデメリットは?
20GBのデータ通信量で月額2,980円で利用可能なドコモの新しい料金プラン「ahamo」(アハモ)が発表されました。格安な料金で顧客を獲得しているMVNO通信事業者並の料金プランのサービスが本命のドコモから発表されたということで、世界基準...
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制限が開始されるとメールで連絡が届く

「ギガプラン上限設定オプション」の上限に達するとどうなるのか?。これはドコモからの報道にある通り、通信速度が128kbpsに制限されてしまうことは理解していました。

しかしそれ以前の過程で気になっていたのが、「1GBの上限に達しそう、または達した時点で連絡が来るのか?」といった疑問でした。

本サービスに申し込んだことでデータ通信の使用頻度が向上。ある日、空き時間にスマートフォンをいじっていると一通のメールが届き、内容を確認してみるとデータ通信量が1GBの上限に達したので制限をかけたというものでした。

↑データ量が上限に達したときに届いたメールがこれ。

上限オプションを利用する以前は、次のステップに移行する残り200MBになるとそれを知らせるメールが届いていたのですが、どうやら上限オプションではそういった連絡は無いようで、制限がかけられたタイミングで利用者に対してその旨がはじめて知らされる仕組みのようでした。

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回線速度を計測してみた

速度制限をかけたことを知らせるメールが届いたと同時に途端にWEBサイトの表示速度が遅くなり、特に画像の表示が極端に遅くなりました。試しに回線速度を計測してその結果を目の当たりにすることで速度制限を受けていることが実感できました。

結果は上り下りともに上限ほぼいっぱいの速度が出ました。これは明らかに128kbpsで天井がかけられているようです。

128kbpsってADSLや光回線といったブロードバンドが普及する以前の、ナローバンド回線の速度なんですよね。当時と比べると大容量の情報が飛び交うこの時代に、128kbpsではインターネットが遅くてイライラするのは分かってはいるのですが、僕自身がどこまでこの低速回線に耐えられるのか試しに検証してみることにしました。

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128kbpsを体感してみた

WEBサイトは閲覧できる?

Android版のGoogle Chromeを使ってWEBサイトを巡回してみました。

ページ移動のためURLをタップすると、WEBサイトの読み込みの進捗を表すプログレスバーの動きはだいぶ穏やか。途中で止まってしまうことも珍しくなく、しばらく待ってもプログレスバーが動かないときは我慢できずにページ移動を諦めてしまうこともありました。

リンク先のページに移動すると、どのサイトにおいてもまず最初にテキスト(文字)が表示され、その後に画像が徐々に表示されるのがお決まりのパターン。画像表示が遅いのはテキストと比較して容量が大きいためです。

いま日本人が利用する検索エンジンは実質Google1本(Yahoo!の検索エンジンもアルゴリズムはGoogleを採用)のため、サイトを管理するウェブマスターはGoogleのSEOを強く意識する傾向にあります。

Googleはユーザーフレンドリーなサイトを評価するため、ストレスフリーなサイト作りを意識するウェブマスターも多いでしょう。その一環で軽量化(表示速度の高速化)を施しているサイトも多いでしょうから、そういったサイトが増えてくれば低速回線でもアクセスしやすいサイトが増えてくるかもしれません

しかしいずれにせよ128kbpsという速度制限の呪縛に囚われてしまうと、ネットサーフィンという言葉とは無縁と感じるほどに動作が遅くなってしまうことは違いないでしょう。

YouTubeは見れる?

YouTubeは絶対に見れないと思ったのですが、画質を144pに変更すれば意外と見れました(笑)。ただ、画質と音声のクオリティは最低だし、しばしば途中で読み込みも発生します。やはり現実的ではありません。

アプリは使える?

インストールしてあるアプリから適当に検証してみました。結論から言うとこれは、”アプリによるし通信状況にも左右される。”というのが答えになります。

例えば、JR東日本の駅ナカ自動販売機「acure pass」アプリでは、画像を多用している割に表示が軽い印象を受けましたが、時折通信エラーが発生してしまうことがありました。

「ドコモメール」アプリではメールの送受信とも問題なく使えました。これはテキストはファイルサイズが小さいためであり、自分からメールに画像を添付したり、相手側に同じことをされたりすると送受信は遅くなるでしょう。

また、スクウェア・エニックスの「ドラゴンクエスト ポータルアプリ」では、アプリの起動直後に行われる認証通信において、いくら待っても通信が終わらずにたまらずキャンセルしてしまいましたが、再度通信をしてみると今度は数十秒で終わりました。

ドコモのキャッシュレスアプリ「d払い」では、アプリの起動直後に行われる使用準備において、30秒ほどで使用可能になるときもあれば、2分ほど待たされることもありました。

このように128kbpsという速度では通信状況そのものが不安定になるようです。とくに致命的だと感じたのがキャッシュレスアプリ。場合によってはお会計の準備が整うまで時間がかかることも考えられます。また実際に試してないので不明ですが、レジでちゃんと支払いが完了できるのか不安も残ります。一応、d払いのヘルプサイトを確認してみたところ、推奨回線速度についての記載は見当たりませんでした。

その他、アプリはバージョンアップを経験することで品質が良くなっていきますが、MBやGB単位の大容量を伴うバージョンアップを行うのは無理があるので、その際はWi-Fiに繋いで対処すると良いでしょう。

まとめ:128kbpsではストイックな精神がないと厳しい

今回の検証で分かったことは、現代のインターネットにおいて128kbpsという速度では低速すぎて、何をするにも待ち時間が発生しストレスが溜まってしまうということ。やる前から答えは分かっていましたが、身を持って実感することで「ギガプラン上限設定オプション」のままでいいのか、自問するいい機会になりました。せめて1Mbpsでも出くれれば不自由はだいぶ減るんですけどね。

スマートフォンのデータ通信はほとんど使わない、またはデータ通信の使用頻度が高いが、料金節約のためなら速度制限下でも我慢できるストイックな精神を持ってないと「ギガプラン上限設定オプション」を利用するのはおすすめできないでしょう。

僕はあまりデータ通信は使わない方なので、もうしばらく本オプションを適用しようと思ってますが、大容量のデータ通信が必要だと感じたときにはahamoに切り替えるかもしれません。