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PS Vita「アスディバインハーツ」の感想。安価だけど長く遊べるドットRPG

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ケムコより好評発売中のPlayStation Vitaソフト「アスディバインハーツ」をプレイしました。本作は16bit世代のレトロゲームを彷彿させる、2Dのドット絵で描かれたロールプレイングゲームです。

実はこのゲーム、クリアするのに相当時間がかかってしまいました…(汗)。というのも、2017年秋頃にPlayStation Plusの会員向けコンテンツとして配信された本作を購入しておいて翌年初頭にプレイを開始したのですが、流石に今のゲームのビジュアルに慣れてしまっているせいか、チープ感漂う雰囲気に我慢できず序盤でプレイするのを止めてしまいました。

その後いつか再開できたらとセーブデータは削除せずに残しておき、最近になってからふと気になったのでプレイしてみると、このゲームの面白さが次第に分かるようになってきたのです。

テンポ良く進むシナリオ、オートバトルでサクサクの戦闘、好感度パラメータで意中のヒロインとのエンディングを迎えられるギャルゲー的要素、そして本作の醍醐味とも言える、様々なスキルを持ったジュエルをパズルのように組み合わせてキャラクターを強化できる「ハーツ」システム。この辺りの魅力が分かってくると、目から鱗が落ちるかの如く、アスディバインハーツの起動頻度もどんどん上がっていきました。

もともと安価に購入できるゲームなので、開発コストが少ないことが影響しているのか不満点もあるのですが、こういった魅力がその不満を帳消しにしてくれるかのように感じられました。

当エントリーでは、ケムコのPlayStation Vitaソフト「アスディバインハーツ」をプレイした感想(評価)を簡単にまとめています。

なお、難易度ノーマル(ラスボス戦のみイージーに変更)で約27時間に及ぶプレイの末にゲームはクリアしましたが、クリア後に控える真のラスボスを倒すまでのストーリーは終えていません。調べてみるとさらなるプレイ時間が必要とのことで、ここで一旦区切りをつけることにしました。本作は1,000円ほどで購入できるのですが、価格に似つかわしくない大ボリュームに仕上がっています。

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「アスディバインハーツ」とは

アスディバインの世界を創造した光の精霊神と闇の精霊神だが、人々の神への信仰心が次第に薄れてきてしまったことを理由に精霊神同士の痴話喧嘩が勃発。

力の源を奪われてアスディバインの世界に堕ちてきた光の精霊神が、孤児院で飼っていたネコの凶獣を森へとかえしに来た主人公たちと遭遇。光の魔力を持つ主人公の体に入り込もうとするもそれをネコの凶獣が庇い、光の精霊神はネコの凶獣の体に入り込んでしまう。

ネコの姿のままでは闇の精霊神を探し出すことができない光の精霊神が、主人公たちの力を借りて世界を支配しようと企む闇の精霊神を阻止すべく奮闘するお話です。

パーティーは主人公のソルを含む、ステラ、リオン、アリエス、セレーネの計5人で構成され、ちょっと無愛想だけど正義感溢れる主人公が、賑やかな旅の仲間たちと共に世界の危機を救っていきます。

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感想(評価)

RPGの王道的展開が楽しめる

主人公の周りには個性豊かな仲間たちがいて、そんな彼らと一緒にフィールドマップを移動したり、街を散策したり、装備を整えたり、ダンジョンの最奥にいるボスに挑んだり…。

海を航海するための船や目的地までひとっ飛びの飛空艇なんかもあったり、はたまた平行世界が冒険の舞台になったりと、ロールプレイングゲームのお約束とも言える王道的な展開が用意されていたので、僕が子供の頃にプレイしたゲームはこういうものだったなぁと、懐かしのドット絵も相まって懐かしさが蘇りました。

恐らくですが、「ファイナルファンタジー」シリーズをお手本に作られているのではないでしょうか。

オートバトルで戦闘が楽に

敵との戦闘ではアクティブタイムバトルが用いられていますが、オートバトルにすることで攻撃の順番が回ってくる度に自動的に物理攻撃で敵に攻撃してくれます。しかもオートバトル中は戦闘スピードが早くなるので戦闘時間を短くできるメリットもあります。

終盤になると敵も強くなってくるのでオートバトルが多用できなくなりますが、序盤から中盤にかけては使える便利なシステムです。

スキルを付加できる「ハーツ」システム

3×4、5×4などのマスを持った「ハーツ」を装備し、様々なスキルを持った「ジュエル」をパズルのように埋めていくことで、そのキャラクターにスキルを覚えさせていくことができます。

ジュエルにも様々な形があるので、パズルのように隙間なく埋めて少しでもキャラクターを強化できないかと、試行錯誤している時間がなかなか楽しいと感じられました。

次の目的地がひと目で分かる

ロールプレイングゲームでは良くあることだと思いますが、久しぶりにゲームを起動したときに、「次にやることは何だっけ?」と迷ってしまう経験は誰もがあるはずです。

でもこのゲームの場合、マップを開くと次の目的地がひと目で分かるようになっているので、そういった迷いをすることがない親切設計に仕上がっています。たまにしかゲームをプレイできない方には有り難いですよね。

グラフィックやBGMの使い回しが多い

コスト的な問題なのか、街やダンジョン、モンスター、モブキャラクターにおいてグラフィックの使い回しが多いことが気になりました。

特にダンジョンにおいては致命的で、ダンジョンを構成するルートが同じ絵で延々と、のべつ幕なしに続くので、敵とのバトルが終わってダンジョン画面に戻った際に、自分がどっちの方向から来てどっちに向かおうとしているのか、判断に迷ってしまうことが何度かあったこと。またBGMも同様に使い回しが多いためか、物語が盛り上がるようなシーンにおいても、いまいちパッとしない印象もありました。

グラフィックやBGMがもっとバリエーション豊かであれば、ゲームの世界も彩りが鮮やかになっただろうし、より没入度も高まったのではと思います。

遭遇した不具合

僕はアスディバインハーツをPlayStation Vitaでプレイしましたが、機種固有の問題なのか、それとも僕の環境に起因する問題なのか分かりませんが、ゲームを起動したときにタイトル画面が表示されない不具合と、フィールドの背景がキャラクターを残して真っ黒になってしまう不具合に遭遇しました。

頻度はゲームをクリアするまでにそれぞれ1回ずつ発生しただけなので、大きな障害にはならなかったのが救いでした。

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「アスディバインハーツ」をプレイするには

PlayStation 3 / 4 / Vita、Wii U、Nintendo Switch、Xbox One、Steam、iOS、Androidといった様々なプラットフォームでプレイすることができます。

基本的にダウンロード専売ですが、パッケージで欲しい方はPlayStation 4ソフト「ケムコRPGセレクション Vol.1」に本作が収録されています。

ちなみに、動画サイトにアップロードされているPlayStation 4版のプレイ動画を観たところ、ロード時間においてはPlayStation Vita版は若干遅くなってしまっているようです。確認したのはPlayStation 4版のみですが、快適にプレイしたいのであればハードの性能が高い機種でプレイしたほうが良いかもしれません。

感想まとめ:懐かしのドットRPGがプレイしたい方におすすめ


以上、アスディバインハーツをプレイした感想(評価)でした。

安価な分、気になるところはあるものの、及第点が与えられる程度にロールプレイングゲームにおける必要な要素はきちんと含まれているし、想定外のボリュームには驚かされました。

個人的に魅力に感じられたセールスポイントは、オート設定でサクサク捗る戦闘と、スキルを付加できる「ハーツ」システムでしょうか。この2つがなければきっと途中でクリアを断念していたと思います。

千万無量ほど数あるゲームの中から本作を敢えてチョイスする理由はないですが、古参ゲーマーの中にはドット絵で描かれた懐かしのロールプレイングゲームがプレイしたい衝動に駆られることもあるだろうし、今ではニッチな存在ながらも需要は少なからずあるはず。アスディバインハーツはそんな方におすすめしたいゲームと言えるのではないでしょうか。